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数学/物理/哲学/講演会のまとめ/感想

森田真生 数学ブックトーク(2019/2/3 at恵文社一乗寺店)まとめ

柳田國男の国語論
時代が経過するにつれて、話す速さは早くなり、その長さは長くなっていった。
話は事実に比べてきめが粗い。
言葉の前に事実があったのか。それとも言葉があった後に事実があるのか。

言葉には、世界の後から来るものと、世界の前にあり世界を作るものとしての二面性を持つ。この性質とどう向かうかが重要である。
概念を知っているかどうかは、つまりものの境界線を理解しているかどうかである。
量を図るということは、まず単位を設定して(1を定め)その比(1の何倍か)を考える。
尺度が固定されているものは機械が人間を越えることができる。
将棋は尺度があるので、機械が人間を超えられる。しかし、音楽の尺度は固定されていないので機械が人間を超えることはないだろう。


天然知能(郡司ペギオ幸夫)

この本の中で著者は知能を3種に分類した。

自然知能  未知の体験を既知の体験をもとにして、枠組みに入れようとするもの。
天然知能  知らないものを問うもの。
人工知能 
数学が進むと物理的制約、身体的制約ががなくなっていくものである。
例えば、図がコンパスでかけるものから式でかけるものに変わり、デカルト幾何学』で出てきた代数幾何のようなものがある。
(余談 三平方の定理ピタゴラスは関係がない)
数学の真理は不動であるという考えが昔あり、それはカトリックの宗教感と一致していて重要視されていた。
数学は人格形成に重要であるという思想。
言葉の魂 ある特定の言語に行き着くまでの逡巡。
当時の数学者クラウスは 文法を気にせず言葉を使うのが正しい使い方とした。
数学を用いて生命や人生を明晰にしていく。
不用意に使っていた言葉をより意識的に使用する。

 

中動態の世界(國分功一郎)
中動態の考えによれば、コンピュータには能動的に何かをすることができるが、自ずから何かをすることはできない。 
中動態のかんがえによれば私が歩いているという状況は「私において歩行が実現されている。 」と表現される。
意志からはじまるとすれば無からはじまることを認めなくてはならないが、それは最終的に神の存在が不可欠であり、つまり意志は宗教的理由からしか説明できない。


文系と理系はなぜ分かれたのか(隠岐さや香)
自然科学とhuman being

connection makes disconnection.

インターネットの普及により(connection)、逆に見たくないものは見ず、見たいものだけを見るようになり分断が生まれるようになる。(disconnection)
インターネットよりすごいのは電信


数学は 概念を、より明晰化して考えなおすためのものである。
共通の尺度がないのに共に生きることが本当の共存。例えばミドリムシと人間は全く違う評価価値で共存している。

 

天然知能 (講談社選書メチエ)

天然知能 (講談社選書メチエ)